「山中座」は、山中漆器の技術と職人の力を総結集した、建築への取り組みです。
「菊の湯(女湯)ロビー」格(ごう)天井
『四神(しじん)彩色菊紋』
建築物への漆の利用は、防虫、防水など木部の保護に始まり、
高台寺蒔絵や中尊寺金色堂など、室内装飾に漆技法が使われてきました。
中でも、拭き漆仕上げは、塗りと拭き取りを数回繰り返し、
木目の美しさを生かす塗り方で、現在でも北陸地方では
柱、鴨居、床、階段などに使われています。
化学塗料は塗って乾いた直後が最大強度ですが、
漆は生きており一番強度を出すのは約20年後です。
新建材が「環境」と「人体」に悪影響を及ぼし、
シックハウス症候群や環境ホルモンとして大きな社会問題となっています。
反対に漆など石化資源に依存しない栽培型資源は、
省エネルギー、二酸化炭素の削減など環境負荷を低減する
優れた材料として見直されています。
漆は人類との永い歴史の中で、その安全性、耐久性が証明されています。
太陽と水と土によってはぐくまれ、そして太陽の光で分解され還る、
公害のないリサイクルされる塗料といえます。
| 名称 | 山中座・菊の湯(女性共同浴場) | |
|---|---|---|
| 所在地 | 石川県加賀市山中温泉薬師町ム1 | |
| 工期 | 平成13年11月~14年10月 | |
| 漆施工 | 〈拭き漆〉 |
壁面・天井板170m2 欅Φ240丸柱23本 欅135角柱24本 梁・鴨居・格子990本 鉄扉ドアノブ18枚 舞台欄間・手摺15m2 建具67口2,600m2 |
| 〈塗り〉 | 鉄扉デザインパネル18枚 | |
| 〈蒔絵〉 |
天井絵「四神彩色菊紋」40m2 天井絵「わらべたちのまつり」70m2 舞台絵「松」35m2 |
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| 作業延べ人員 | 木地師200人 塗り師1,200人 蒔絵師500人 その他100人 | |
| 漆施工費用 |
60,000,000円(施工:山中漆器連合協同組合) 1,075,000,000円(施工:清水・真柄・谷口特定建設工事共同企業体) |
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| 設計 | 観音・宇枝共同企業体 | |
| 施工主 | 山中町 | |
山中座ホール全景
伝統芸能「山中節」にふさわしい
檜舞台と松羽目を備え、
山中漆器の技を極めた
格調高い造りとなっています。
格(ごう)天井
『わらべたちのまつり』
伝統的な蒔絵の研ぎ出し技法による
金・銀と色漆で仕上げた
見事な作品です。
【うるしの技法】研ぎ出し蒔絵
山中座と菊の湯
山紫水明の山中温泉の湯元。
曲線美が麗しい、優雅な山中座が
平成14年11月2日にオープンしました。
ホール舞台「鏡板」
【うるしの技法】
シルクスクリーン金蒔絵
階段
【うるしの技法】
布目根来塗り、拭き漆
菊の湯ロビー
「菊の湯」女湯のロビー格天井は、
山中漆器の近代技法
シルクスクリーン印刷による、
菊文様を華麗に描いた作品です。
(ページ上部に写真掲載)
ホール舞台「欄間」
【うるしの技法】
欅挽き物七宝組み・拭き漆仕上げ
[左] 柱、壁面造作 [右] 2階ドア
広々としたロビー空間に、
ひときわ目立つ漆塗りの柱や
格子戸風の壁面、見上げれば
豪華な蒔絵の格天井に圧倒されます。
【うるしの技法】
柱、壁面:欅拭き漆仕上げ
ドア(朱・黒部分):石目地仕上げ寄せ組み
ドア(取手):欅挽き物・拭き漆仕上げ
山中節 四季の舞
轆轤の四季
日本一を誇る山中木地挽物技術を活かして 四季折々をめぐる山中の風情を「桜」「朝顔」 「菊」「雪」をかたどって表した躍動感 溢れる作品です。
漆塗りパネルに配された木地は職人が轆轤で リング状に挽き、カットしたものです。
監修:長谷川清(一水会会員、日展会友)
からくり時計
平成17年10月1日に江沼郡と加賀市が
合併する事を記念して設置されたからくり時計。
上部のパネル三面と本体中央部の下見板は山中漆器の技術を活かした、山中塗の仕上げとなっている。
午前7時から午後10時まで一時間ごとに「こいこい音頭」が演奏され、人形が踊る。
開館 8:30~22:30
〒922-0123
石川県加賀市山中温泉薬師町ム1
TEL 0761-78-5523
URL
http://www.kagashi-ss.co.jp/yamanakaza/
E-mail
yamanaka@town.yamanaka.ishikawa.jp
【山中節四季の舞】
定期上演/15:30〜16:30 (毎週土・日・祝祭日、年末年始)
料金/大人700円 小学生以下300円(3歳未満無料)
大人・入浴券付1,000円
